春の草

このところ、長引く風邪をひくことが多いと感じてます。
最低でも10日間はずっと体調が優れず、くしゃみ・鼻水・咳・発熱を2度ほど繰り返しました。

見舞いがてらとはいえ、滞在中である馴染みの来客は稀に見る食いしん坊であり、しかも揚げ物が大好物。

今の自分の体調に反する一品を、最後の日に調理して差し上げました。吐

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この国ではTekirと呼ばれるヒメジの一種、のから揚げ。
※サラダはルッコラとトマトでさっぱりと。

このTekir、日本ではあまり食卓に上ることはないんではないでしょうか、割と癖のある魚なのでこちらの国でも好き嫌いがハッキリ分かれる一品であります。
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(海底に潜む魚なので、ボスフォラス海峡に沈殿してる重油とかにまみれた嫌なイメージもつきものです)

この日はたまたま我が家裏手の青空市場が開催される曜日であったこともあり、ぶらぶらと散策していたところあるものに目が釘付け。
間違いなく山菜の類、友人が気を利かせて300gほど購入してくれました。(通常のお野菜に比べるとかなりお高く)
売り子のオバちゃんに調理法を尋ねると「茹でて刻んでタマネギと一緒に炒めて卵でとじなっ」と。
それってこの国でまじ多いと感じる典型的な調理法です。
個人的にはいかなる素材の味もタマネギでフルぼっこしてしまうような雑な調理法、と思います。
要は灰汁が強いものはこの手の調理が実に多いな、と感じます。
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日本ではルリジサと呼ばれてます。
※日本語のサイトもこの国のサイトも同じ名称なんですが、画像の花は青いものとピンクの二種がありました。
売り子のオバちゃん曰くこれは黒海地方で採れたものらしい。
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某サイトにはこういう記載もあり;
古くから、薬草として利用されてきたハーブで、鎮痛、皮膚軟化、解熱、浄化、発汗、利尿、抗ウツなどの効果があるとされています。
大量には摂取しないほうがよいということです。


抗鬱、この点については更にこういう記載も;
人を奮励させる強壮効果があり、ワインと一緒に飲むと気力が沸いてくると言われた。古代の詩などでも、ルリジサが気分を高揚させると歌われており、ディオ スコリデスやプリニウスもその効能に注目した。中世には騎士が自らの闘志を高めるためルリジサを煎じたハーブティーをよく飲んだ。人を勇気付けるという効 果は決して思いこみではなく、現代的な科学によって、恐怖やストレスに対してアドレナリンを分泌させ、鬱などに効能があることが確認されている。

まじ今の自分に必要な草じゃないの?と。笑

まず、初めての食材につき灰汁抜きはそれなりにしようかと思い茹でることに。
茹でる前に一本ずつ丹念に水洗い、割と土がこびりついてたりする。
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当時これまた初めての草に意気揚々食べ続けたこともありましたね。
あれはセリ科の植物であり、日本の懐かしい香りを味わいました。
(そういえばあの草をもらったときタマネギと炒めて卵でとじろ、と言われたなぁ)

で、日本人としてまずは素材の味を楽しむべし、と出来上がったのはそのまんまお浸し。笑
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美味。

もっと苦味とかあるんではなかろうか、と予測しておりましたがぜんぜんそんなこともなく。
食感は春の山菜のそれに相応しいシャキシャキとした歯ざわりと、ほんのりと柔らかな土の香り。
最終的にタマネギとのコンビは絶対にもったいない、とメニュー却下。
お浸し、もしくは味噌汁の具として実に宜しいかと思います。

ただ、食べ過ぎ注意な素材です。
抗鬱効果でハイになってしまうんでは、とベタなこと考えつつ少量を頂きました。
この手の香草・山菜は季節を味わうということでいつもその時期の旬のものを探します。
で、日本人でよかった、と感じてしまうのはやはり素材の味を楽しむ調理法を知ってるってことですね。
ちなみに、灰汁抜きのためにと茹でた時間は1-2分です。
(茹で汁はものすごい青緑色でした)
この国にも美味しい料理とその素材はたくさんあるんですが、残念ながら素材の良さが生かされない油や加熱で雑な味しか感じられません。
ちなみにホウレン草は1時間以上煮るので流動食のような一品となります。(これもタマネギと一緒に煮るんだな)
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食感、これを楽しめる調理法が多い和食は本当に素晴らしいな、と改めて思います。



























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by efendi | 2014-04-03 00:00 | | Trackback | Comments(6)
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Commented by patronistaT at 2014-04-04 00:09
その山菜とワインの効能は試してみましたか?
上の魚はたぶんこっちでは出汁をとるのに使うヤツかなぁ。
Commented by efendi at 2014-04-04 16:29
patronistaTさん、
まだワインとは試してないですね、昨晩は味噌汁の具です。笑
予想通り味噌汁の具としてまた格段の旨味を発揮してました、素晴らしき山菜です。
このところ、めっきり食欲が減退。眠気と疲れでちょっと気持ち的にも落ち込み気味ですが、友人曰く「季節の変わり目」にありがちということで、自然に逆らわずやり過ごしたいと思いますよ。
この山菜の抗鬱作用に期待しつつ、です。笑
Commented by kobuobachan49 at 2014-04-05 11:03
春は一番体調を崩しやすい季節ではないでしょうか。(わたしも春は苦手です)からだを冷やさないようにして養生してくださいね。
山菜の効能に期待です、何より美味しいのがいいですね。こちらもツクシやツワなどの季節です。ウチはもっぱら煮物ですが、さっぱりとお浸しやお味噌汁もうまそうですね~
Commented by efendi at 2014-04-05 15:46
kobuobachanさん、おっしゃる通り春は誰もが不調を訴える季節ですよね。調べたところ季節の変わり目ってのは心身ともに影響を受けやすいとか。山菜はそういう体調の時に良いらしいですよ、ちなみに味噌と山菜の相性って抜群に良いと改めて実感してます。
Commented by Jimi at 2014-04-06 17:49 x
Efendi さんこんにちは、風邪がしつこいようですね
私は発熱も頭痛も無かったのですが、夜間の咳に苦しみました
2夜、殆ど眠れなくてとうとう1日休暇をとりました
もう1ヶ月も前ですが、声はまだ元通りではないです

2年前の4月にイスタンブールに行って見事なチューリップを思い出しました

未だ食べた事はないのですが、ひょっとしてトルコのスーパーでよく見る魚かな
と思いWikipedia のトルコ語サイトでTekir を検索、ドイツ語へ飛んでみました
25センチ、大きいのは40センチ うん、
売っているのは 20-30 センチ 更に7、8センチのも
骨が鯛のように固いのでは、尖っているのではと
今まで敬遠していましたが、次回フライを作ってみます

このルリジサなるもの
Frankfurter Grüne Soße(フランクフルトの緑ソース、ゲーテも大好きだったとか)
を作る際の七草の一つ Borretsch です
七草の内、パセリなんかどさーっと入っているのにこの Borretsch はほんの少し
Borretsch だけ別買いしたいくらいこの味好きなのに
(あっ 体がアドレナリンを欲しがっている?)売ってないのです、残念~!
Commented by efendi at 2014-04-06 18:26
Jimiさま、ようやく体調は回復しました、でも二週間近く不調で身体が鈍り気味です。なるべく自転車に乗るようにしてますが、今度は珍しく偏頭痛ですよ。この季節は本当に調子悪いです。
魚のTekir、こちらでは10センチ程度のものが美味しいと好まれます、もう少し大きくなるとbarbunという名前になります、お酒の肴としてはかなり美味しいと思いますね。
ルリジサは茹でたものを冷凍庫に保存してます、そのまま食べても美味しい山菜ですね、夏まで採れるものだと思いますが市場で手に入るのはこの季節だけでしょうか、あまり見かけない珍しい素材です。